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フォトショップ, 使い方, 色調補正, トーンカーブ
より速く、より的確な画像データの整理・編集に最低限必要な知識とテクニック。

少しでもデータの劣化を防ぐ為にはどのようにすればよいのか?。
フォトショップを使う際の画像データの正しい取り扱い方、適切な補正方法などを紹介。

■ トーンカーブのススメ

 さて、これまで「明るさ・コントラスト(の注意事項)」、「レベル補正」と補正に関する技術と知識を紹介してきました。今回は、画像補正の主役「トーンカーブ」の見方、使い方についてじっくり解説していきましょう。

■ トーンカーブって何

 トーンカーブとは、画像の階調を補正するためのツールです。
 トーンカーブを使用するには、上部メニューから「イメージ」→「色調補正」→「トーンカーブ」を選択します。

フォトショップ : トーンカーブ
 次のようなウインドウが開くはずです。


フォトショップ : トーンカーブ
 トーンカーブは縦軸と横軸からなるグラフのような形になっています。
 横軸は入力値、縦軸は出力値になっています。画像の入力値(補正前)に対するの出力値(補正後)をプロットしており、慣れてくれば一目で視覚的に補正の内容の詳細が分かるようになっています。

 要するに、横軸の数値を選んで(見て)から視線を上にずらしていき、その時の縦軸の数値を見ます。例えば、トーンカーブで横軸50のところが縦軸60になっているなら、元画像で50の所を60にしますよ、という意味になります。

 こんな風に書くと、小難しそうに聞こえますが・・・。
トーンカーブは明るさ・コントラストやレベル補正では分からない、ブラックボックスの中身を示してくれているわけです


この線の形をカーブさせることで、明るさやコントラストの調節ができるのです。


トーンカーブではRBGを纏めた輝度分布以外にも、R、G、B各チャンネルを別々に調節することができます。 各チャンネルを調節することで、ホワイトバランスの調節なども可能です。


■ トーンカーブ万能説

一般的に言われていることがあります。

それは、「明るさ・コントラスト」でできることは「レベル補正」で可能であり、また「レベル補正」でできることは「トーンカーブ」で再現可能である
ということです。
この逆は成り立ちません

トーンカーブでは「明るさ・コントラスト」や「レベル補正」では出来なかった微妙な調節ができる、ということです


こう書くと「トーンカーブ」は上級者向けであると考える人もいるかも知れませんね。

しかし、実際にはそうとも言えません。


「明るさ・コントラストの弊害」の項目でも書いた様に、安易に簡単な機能で補正を行うとデータを再起不能なまでに破壊してしまう恐れすらあるのですから。


実は、トーンカーブには視覚的に、確実に、そして安全に補正するための機能が備わっています。


データをキレイに、そして思った通りに補正しようと考えるなら「トーンカーブ」は避けて通れない道なのです。


■ トーンカーブの見方

上でも書きましたが、再確認。

トーンカーブでは、入力値(横軸)に対する出力値(縦軸)をプロットしています。

入力値とは修正前の数値。出力値とはトーンカーブをかけた後の結果の数値です。


要するに、修正前では入力値と出力値が同一(当然ですよね)なのでトーンカーブは斜め45度の直線になっています。この直線の傾きを変化させたり、カーブを描かせることで様々な効果を与えることができるのです。

下の図を見てください。
フォトショップ : トーンカーブ
赤線の形にトーンカーブを変形したとします。この例では・・・・、例えば入力値(横軸)が20の所の出力値(縦軸)が50になっていますよね。これは、20の所を50にしますよ。って意味です。


■ カーブの上にポイントを作る。

 トーンカーブでは直線状のグラフの好きな位置に修正ポイントを設定することができます。実際にトーンカーブを開いて試してみましょう。

 カーブ上の好きな位置でクリックしてみて下さい。

フォトショップ : トーンカーブ
 直線上に点ができましたね。これが修正ポイント(以下ポイントと表記)です。ポイントはクリックしたまま移動することができます。

 トーンカーブは設定されたポイントの位置とカーブの端の位置が滑らかな曲線で結ばれるように変形します
 また、ポイントは複数設定することができます。また、複数のポイントは個別に自由に動かすことができます。

フォトショップ : トーンカーブ
ポイントが一ヶ所の場合は単純なカーブしか描くことができませんが、ポイントを増やすことでより複雑なカーブが描けるようになります。


 ただし、ポイントの設定可能な数には限界があります。まぁ、普通に使用するならポイントが上限を超えるようなことはないはずなのですけどね。


 ちなみに下の例の様に、グラフの両端(シャドウとハイライトのポイント)も軸に沿って移動するコトができます。
フォトショップ : トーンカーブ
 両端を移動することで、ハイライトやシャドウを詰めてコントラストを高くしたり、ハイライトの出力値をグレー方向に持っていくこともできます。
 両端を移動することはレベル補正でライトやシャドウの値を設定するのと同様の効果が得られます。


■ トーンカーブのポイントの削除方法

先に述べたように、トーンカーブのポイントは複数設定することが可能です。

沢山のポイントを作ることで微妙な調節が可能になるわけです。しかし、過度にポイントを設定してしまうとカーブの傾きが不自然になります。すなわち、修正内容も不自然な結果となってしまうのです。


不必要に沢山のポイントを作ってしまった・・・。
そんな時にはポイントを削除しましょう。


ポイントの削除・削減の方法は次の二通りがあります。

・不要なポイントを移動させ、隣のポイントに重ね合わせる。
・不要なポイントをグラフの外まで移動する。軸外まで出たポイントは消滅します。


■ トーンカーブの典型例とその効果

○明るく
フォトショップ : トーンカーブフォトショップ : トーンカーブ
出力値が入力値より明るい方向になっています。右の様に端を動かしても明るくすることが可能ですが、この場合はハイライトが飛んだり、シャドウ(黒)がグレーになったりします。

○暗く
フォトショップ : トーンカーブフォトショップ : トーンカーブ
出力値が入力値より明るい方向になっています。右の様に端を動かしても暗くすることが可能ですが、この場合はシャドウが潰れたり、ハイライト(白)に色が入ったりします。

○コントラスト高く
フォトショップ : トーンカーブ
S字カーブ形になったトーンカーブです。明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くなっています。

○コントラスト低く
フォトショップ : トーンカーブ
逆S字カーブ。明るい部分は暗く、暗い部分が明るくなることで、全体的に平均化する方向にあります。ちなみに、トーンカーブが真横の状態とは単色という意味(コントラスト0)になります。

○ハイライト・シャドウ補正
フォトショップ : トーンカーブフォトショップ : トーンカーブ
一般的には左側のようにします。ハイライトとシャドウを詰めていきます。右の例では出力値の上限下限を設定していることになります。

○階調逆転
フォトショップ : トーンカーブ
逆S字は程度を過ぎると階調が反転します。例では入力40→出力70、入力60→出力30になっていますよね。画像は明らかに不自然になります。特殊効果としては面白いですが、通常の画像補正ではタブーと言ってもよいかもしれません。


■ ポインタを画像中でカラーピッカーとして使用

どうもトーンカーブの操作というと、トーンカーブウインドウ内でしか行わないと思い込んでいる人が多くいるようです。

でもこれは大きな間違いです。
トーンカーブを使いこなそうとするなら、画像の方により注目しないといけないのです。


具体的に何をすればよいかと言うと・・・、


トーンカーブ使用中に補正する画像の中をアイコンでクリックしてみる。


です。

早速、何でもよいので写真を開いてトーンカーブを使用して下さい。
で、画像の中にポインタを持っていってクリックしてみて下さい。すると・・・。

トーンカーブの中に点が現れますね。

そう。
この点こそが、いまポインタが指し示す点の輝度(あるいはRGB各チャンネルの濃度)を示しているのです。


更に、クリックしたまま動かしてみましょう。


ポインタの移動に従い、トーンカーブ中の点の位置も変わるはずです。
この様に画像内をマウスで探ってみることで、画像内の輝度分布を調べることができます。

探ってみて、ポイントがトーンカーブの右上や左下に吸い付いたまま動かないとすれば、そこはトンでいるかツブレているか、ということになります。

また、指を離せばその時点でのポイントを記録してくれます。これは自分の思い通りのポイントを修正するときに欠かせないテクニックになります


■ 応用編 「ご利用は計画的に」 m(_ _)m

トーンカーブを「なんとなく」で使用している人が多いようです。
多くの人は、トーンカーブの真ん中辺りにポイントを取ってそれを上下させて、画像を明るくしたり暗くしたりといった作業しかしないようです。

もう少し進んだ人ですら、シャドウやハイライトを「なんとなく」詰めることをするくらいでしょう。

先に紹介したカラーピッカーとしての機能をフルに活用すれば、自然な階調をなるべく損なわないままで、微妙な調節が可能になるのです。

「なんとなく」使っているのでは、トーンカーブを活用できているとは全く言えません


 ◇「計画的に」シャドウとハイライトを設定する

 上でも紹介したように、トーンカーブの左下、右上の点を軸に沿って動かすことで、ハイライトとシャドウの値を詰めていくことができます。

 結果的には、ハイライトからシャドウまでの階調を使用したほど良くコントラストの付いた画像になります。


 かと言って、無闇やたらとハイライトとシャドウを詰めていくのでは、「明るさ・コントラスト」で「適当に」補正しているのと何ら変わりはありませんよね。
 気付いたときには、ハイライトの値が白トビを起こし、シャドウが黒ツブレを起こしという再起不能の画像になってしまいかねません。


 そんなことを防ぐために、トーンカーブでハイライト・シャドウをコントロールしようとする際には、第一に画像中のハイライトとシャドウの値を知る必要があります。


 その為に、トーンカーブを開いたら・・・、

 画像中で一番暗い(と思われる)点にポインタを移動してクリック→値を確認
 画像中で一番明るい(と思われる)点にポインタを移動してクリック→値を確認

 を行いましょう。


 後は、一番暗かった点の数値に向かってトーンカーブの「シャドウのポイント」を移動、一番明るかった点の数値に向かってトーンカーブの「ハイライトのポイント」を移動しましょう。

 この事前確認さえあれば、必要以上の黒ツブレや白トビは防げるはずです。


注:重要
 必ずしも、「ぎりぎり」までハイライトとシャドウを詰める必要はありません。
 トーンカーブのウインドウにある「プレビュー」ボタンを押して、常に補正後の画像を確認しながら、どこまで補正をかけるか判断しましょう。
 また、画像によっては意図的に白トバシ・黒ツブシする機会もあるでしょう。適宜、判断して下さいね。


 ◇トーンカーブで、必要なところだけを修正。

 色々とできるようになってくると欲が出てくるものですね(笑)
 もっと、微妙な補正ができるんじゃないか、って。


 例えば、中間〜ライトをもう少し明るくしたい。
 でもシャドウ〜中間はできるだけ現状維持(してコントラストを付けつつ、必要な部分だけ明るく)したい。

 そんな時に役立つテクニックが「点で押さえる」というものがあります。


 方法はそんなに難しくないです。

 まず、トーンカーブのウインドウを開き、画像中のシャドウ〜中間(変化させたくない部分)を数箇所クリックして下さい。
 この作業でシャドウ〜中間のカーブ上にポイントが生成されます。

 その後で、今度はライト側を明るくなるほうに動かしてやります。


 こうすることで、シャドウ〜中間は維持したまま、中間〜ライト部分だけを明るくすることができるわけです。



例を見てみましょう。

フォトショップ : トーンカーブ
 この例ではライト側(赤)は元のトーンカーブから動かないように事前にトラップしてあります。トラップは2点以上で行いましょう。1点ではライト側もシャドウ側のカーブの影響を受けてしまいます。
 ライト側をトラップした上で、シャドウ側をより暗くなるようにしています。
 こういった補正は、「ライト側の階調に余裕がないので、できるだけライト側はそっとしておきたい。でも、シャドウ側をもっと暗くして画像を引き締めたい。」という少しわがままな要求に答える時に使う訳です。


 ただし、ここで注意しないといけないのは「やりすぎは禁物」ということです。
 トーンカーブの傾きが急に変化する部分では、階調が不自然になりがちだからです。

 カーブの傾きが急に変化するようなトーンカーブはなるべく避けるようにしましょう。






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miniコラム


このページでは、トーンカーブの優位性や応用テクニックについて述べてみました。

画像修正Tipsを扱っているサイトの中には「明るさ・コントラストは使ってはいけない」と言わんばかりの勢いのサイトもあります。

果たして本当に「明るさ・コントラスト」は使ってはいけないのでしょうか??
一番の問題は、修正した画像にどこまでの精度・正確さ・自然さを求めるか、にあるでしょう。

そして、各機能を使った結果、画像データがどのようになっているかを知っているかどうかにかかっているのではないでしょうか?


少しヒントを挙げておきましょう。
もし、お使いのバージョンが「CS」以降であるなら、「ヒストグラムウインドウ」というものが存在します・・・よね。
これを使えば・・・。


「明るさ・コントラストの弊害」で紹介したような事柄を踏まえた上で、無理のない修正をおこなうのであれば「明るさ・コントラスト」は修正にかかる時間は最短であるとも言えるのですから。
もっとも、トーンカーブでしかできないことが、明るさ・コントラストで出来るようになると言っているわけではないので。悪しからず。

モノは使い様ですね。